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お得に飛行機予約をするために

イギリスの機械はたいてい皆、実直で不器用でごつい。 僕はそのカタチや色使いが結構好きだったりする。
だからといってデザイン優先という感じは毛頭ない。 デザインなんていうものはイタリア人あたりに任せておけばいいのだなんていいかねない、偏屈者のぶっきらぼうさが、その意に反して可愛いいというだけの話だ。
Fジーの親切設計だといった小細工というか大きなお世話というか、そんなことに頭使うヒマがあったら、パブで一杯、あるいは家に帰って自分ちの家具の修理でもやるさ、そんな声が、そのかざり気のない風貌から聞こえてくるかのようだ。 である。
見た目はともかくとして、たとえば掃除機のそのあまりの音のうるささや重量感、小まわりのきかなさといったものに出会うと、いくらなんでも、もうちょっと使う人の身になってみたってバチは当たんないじゃないの、と言いたくなるのは、やはり親切設計になれた「日本人」ならではの感想か?たとえば、駅の自動切符販売機。 その図体のでかさといい、どうみてもひと昔前のジュークボックスである。

アルファベット順に駅の名前が書かれたボタンがズラッと並ぶこと、まるでお気に入りの曲を選ぶかのようなのだ。 そのジュークボックスじゃなかった販売機、たいてい「使用中止」か「つり銭なし」のサインがでていて、やる気があるのかないのかよくわからない。
ちょうど、おじいさんが裏の方でいねむりでもしているような風情。 結局は、窓口で腕に刺青を入れた駅員さんから切符を買うことになる。
自動販売機自体にしてからがロンドンの街にはとんと見当たらないのだった。 あるのは公衆トイレの中のコンドームのそれか、地下鉄のHームのチョコレートのそれぐらいのもの。
完全に日陰者である。 ビールの自動販売機なんか街の通りに置いたら最後、一晩のうちにメシダ打ちにされて、中味はゴッソリもぬけのカラになることマチガイない。
街の美観うんぬん以前の問題だろうと思う。 ああ、日本は平和だ。
タバコのそれなどは日陰者も日陰者、パブかなんかのうすくらがりの中で、せいぜい4つくらいの銘柄をそろえて、年老いた「彼」は陰気に客を待つのだ。 日本のスーパーライトな自動販売機の音が、チャリン、ピーッピッピッピッ、ポトッ、あるいはゴロンもしくはピーッ、マイドアリガトウゴザイマシタみたいなものであるとしたら、ロンドンのガチャッ(コイン自体が重い)、ドンッ(機械を叩く音)、ガチャリン(コインの戻る音)、「シット!」(肉声)。

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